お疲れ様です。疲れてないけど。

お客様からクレームをいただいてしまいました。

ご契約いただいて家づくりをしているお客様ではなく、
見学会に来ていただいて、零から毎月お便りをお送りさせていただいている方からです。

「家づくりの情報誌と一緒に、憲法九条の勉強会のチラシ、ピースアクションのチラシが同封されていた。
零の設計理念や家づくりは好きだが、家づくりの会社なのに、政治的思想を押し付けるような会社とは付き合えないので、もう送るのはやめてほしい。」

、、、と。

・・・なるほど。貴重なご意見がありがたいです。

ウチの菊地専務が個人的に参加している市民団体からの依頼で、時々入れているチラシとのこと。
他にもビジネスとしても理念としてもおつきあいさせていただいている「あいコープ」さんのチラシもよく同封させていただいています。

内容的には 政治的な思想を押し付けるものではなく、学ぶ・知る機会を提供するような内容ではあるが、
確かに一方の意見を押し付ける内容に受け取られるのは自然なことだと思います。

中には声はあげないけれども、同じ理由で零から離れていった人は今までたくさんいたでしょうし。

ちなみに最近
「薪ストーブはウチは無理なのでゼロで家を建てるのは辞めます。」
という話も知らないところで多いらしいです。

もちろん強制的に薪ストーブをつけているなんてことはないんですが、そういうイメージなんでしょうね。。


このチラシの件について社内でも色々話し合いました。
幹部だけでなく、新入社員から職方さんからみんなで
これからも話し合う必要がありそうです。

もともと
「脱原発」
を宣言している零。

http://www.zerocraft.com/others/590-2011-10-27-10-19-48.html


経営者の先輩方からは
「我々商人は政(まつりごと)に意見しちゃダメだよ」
と、言われて、
「それではこの会社を経営している意味がないです。」
と、たてつくこともよくありました。(笑)


そして社内の幹部の会議では
「これからも続けていくべきではないか」
という意見が多かったです。



・・・・・ですが、私は意外に「控えた方がいい」という少数派でした。

私はよく、脱原発を宣言していることからも、
「赤」とか「左」とか言われることも多いです。

しかし当たり前に、「赤」「左」だと自分のことを思ったことは一度もありません。

憲法九条についても、どちらかに強く傾いているわけでもなく、
「確かに変えるべきだとは思うけど、現在の自民党の改定案には強く反対」
という独自のスタンスです。

もちろん仲間や先輩たちには、改憲派もいるし護憲派もいて、
みなさんとちゃんと意見を交わしながらも信頼関係を持ってお付き合いさせていただいています。

意見の違う人たちが議論を続けていくのが健全な姿だと思っています。

考えがない事、付き合いのために議論を避けることは不健全だと思っています。


そして、その上で、脱原発宣言や脱オール電化宣言に関しては「家づくり」の哲学でもあることなので今後も貫いていきますが、
「憲法」については少し家づくりと遠いことではないか。。

もし、ある方が零での家づくりを通して、健やかな暮らしを手に入れていただく、健やかな社会に近づくことが可能だったのに、
「憲法」についての見解の違いが理由になって、零の家づくりをやめさせてしまうことがあるのなら、
会社の利益や損得だけの話ではなく、お客様や社会の機会損失なのではないか。


・・・・らしくない、、と社内でも言われたし(笑)
このブログを読んでいただいている人からも言われそうです。。


珍しく少し悩んでみようかと思います。



答えは出るだろうか。



答えを答えが出なくても、出さなければならない責任が私にはあります。





おしまい。


小野@零