お疲れ様です。
疲れてないけど。

零の小野です。

はぃ。

クリスマスですね。

はぃ。

 

今日は塗装の話。

クリスマスですからね。










零では内部の木部は国産無垢材100%でもちろんつくるわけですけど、
塗装はクリアのりボスを塗っています。

時々、濃い茶色とか黒とか、色をつけたい、と言われることも多いので、塗装についてのウンチクをば。




 木はですね、基本的に時間が経つと色が濃くなって行く訳です。
自然と。

外部はシルバーグレーに。
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内部は濃い飴色に。
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*どちらも我が家。築まだ7年。


木というのは夏に早く育つ、繊維の粗い「夏目」と、
冬にゆっくりと育つ繊維の詰まった「冬目」とある訳です。
それが木目となるのです。

繰り返しますが、木は経年変化で日光などで樹種にもよりますが基本的に色が濃くなっていきます。
その味を楽しみたいもんです。

個人差はあるだろうけど、私は新しさが美しさの新建材よりも、
味のある深みのある時を刻んだ無垢の木の方が好きです。



 ところが、その経年変化を省略して、塗装によって色をつけようと思うとどうなるか。
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 組織の粗い、色の薄い夏目は塗料を多く吸い込み、
組織の緻密な、色の濃い冬目は塗料をあまり吸い込まないのです。
つまり、塗装後は色の濃い薄いが逆転してしまいます。

 通常、経年変化であれば、色の濃い冬目も夏目も同じように飴色に濃くなって行く訳ですが。

であるので、塗装による着色は、本物の古材に対してなんかウソっぽくなっちゃうんですね。
薄っぺらいというか、安っぽいというか。。

居酒屋さんなどでよく見るのがこの塗装による着色です。


また、塗装した表面に傷がつくと、中の着色していない部分が出てきて、これまた安っぽい表情に。。
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表面に薄い突き板やプリントされたシートを貼った新建材はもっとです。
中のベニヤが見えて、みっともない。
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(*ネットから勝手に拝借。。ごめんなさい。)

新品が一番美しくて、時間が経つほど美しさが下がって行く。

対して無垢の床は時間がたてば経つほど味が出てきてカッコ良くなる。


以前にも書いたけど、手入れのできる中華鍋のような家をつくっていきたい。
http://onocou.blog.jp/archives/41112507.html


「古民家風」の家のように、濃い色で木部を塗った家は写真ではカッコ良く見えるかもしれないけど、
実際に目で見ると時を刻んだ本物の古民家のような味わいはないのは、
こういったことが影響しているんでしょうね。





時を刻んで深みが増していく。




そんな漢になりたいです。






おしまい。